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ニュース・お知らせ

「おなかのヘルニア専門外来(そけい部・腹壁ヘルニア、脱腸)」のお知らせ

2017年10月20日

担当医:田﨑 達也

日本内視鏡外科学会技術認定医:ヘルニア
日本ヘルニア学会評議員
中国四国ヘルニア手術研究会世話人

鼠径(そけい)部ヘルニア・腹壁ヘルニアは、多くの医療機関で治療が行われており、簡単な疾患と思われがちですが、施設、術者の経験により、成績(合併症、術後の疼痛、再発率)に違いがある、専門性の高い疾患です。再発、合併症の少ない手術を初回に受けることが非常に大切です。
JA広島総合病院外科では、小さな創で治療できる腹腔鏡手術を含めた、安全性、専門性の高い治療を行う目的で、ヘルニア専門外来を開設しています。

受付時間:木曜(11:00~13:00)  予約優先

  • ・受診を希望される方は、平日の午後2:00から4:00の間に、当院外科外来(0829-36-3111)へお電話ください。予約なしでも受診はできますが、お待ちいただくことがあります。
  • ・他院に通院中の方は、かかりつけ医からのFAX紹介システムで予約ができます。
  • ・緊急の場合は、専門外来以外でも診察いたします。
  • ・病状や今後の治療法について、ご家族にも充分に理解していただき、病院スタッフと一緒に支えていく様に努めております。初診時は、ご家族の方も一緒にお越し頂きますようお願いいたします。

当科の実績・手術件数

当科は年間160~200例のそけい・腹壁ヘルニア手術を行っています。

そけい(鼠径)ヘルニアの症状と治療について

そけいヘルニアとはどのような病気?

「そけい(鼠径)」とは、太ももの付け根の部分のことをいい、「ヘルニア」とは、体の組織が正しい位置からはみ出した状態をいいます。「そけいヘルニア」とは、本来ならお腹の中にあるはずの腹膜や腸の一部が、多くの場合、鼠径部の筋膜の間から皮膚の下に出てくる病気です。一般の方には「脱腸」と呼ばれている病気です。

そけいヘルニアの症状は?

立った時やお腹に力を入れた時に、もものつけねの皮膚の下に小腸などが出てきて柔らかいはれができますが、普通は指で押さえると引っ込みます。
このはれが急に硬くなり、押さえても引っ込まなくなることがあり、お腹が痛くなったり吐いたりします。これをヘルニアのかんとんといい、急いで手術をしなければ、命にかかわることになります。

治療法

なるべく早めの手術が必要な場合と、経過をみることができる場合がありますので、まずは診察をうけられることをお勧めいたします。
症状の軽い男性では、経過観察が可能な場合がありますが、高齢女性では、かんとんをおこす可能性が高いため、経過観察は勧められません。

手術の方法は、従来から行われているそけい部切開法と、近年急速にひろがりつつある腹腔鏡手術の大きく2つの方法に分かれ、いずれもメッシュを用いた修復です。当科ではどちらも可能です。

腹腔鏡手術

腹腔鏡手術ではおへそに約1cmの小切開をします。他に5mmの創を2か所をおき、手術をします。しばらくすると創部はほとんど目立たなくなります。

若年女性では、5mmの創2か所、2mmの創1か所で、メッシュを用いない術式(LPEC法)も行っています。

腹腔鏡手術は高度な技術を要するため、日本ヘルニア学会およびヨーロッパヘルニア学会のガイドラインでは、「十分習熟した外科医が行うこと」と記載されています。当科では、ヘルニア領域での日本内視鏡外科学会技術認定取得医(手術ビデオで審査され、合格率は約20%です)が担当しますので、ご安心ください。

そけい部切開法

そけいヘルニアにおける入院の流れ

2泊3日が基本となりますが、より短い日程を希望される方は診察時にご相談ください。 そけいヘルニアは、かんとんさえしなければ生命にかかわらない病気であるため、安全に手術が行われることが何よりも大切です。そのため、当院では、全例、麻酔科専門医が麻酔を担当します
手術の前日の午前中に、麻酔科専門医による診察があります。その後、入院していただきます。
手術の翌朝に退院は可能ですが、術後の痛みも多少はありますので、もう1泊ゆっくりしていただくことも可能です。

当科からの論文、発表(2014年~2017 年)

論文

  1. 鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術の適応:広島医学 2014
  2. 腹腔鏡下修復術が有用であったスピーゲルヘルニアの1例:日本内視鏡外科学会雑誌2015
  3. 腹腔鏡所見から得られた成人女性鼠径部ヘルニアの特徴:広島医学2016
  4. 再発を繰り返した膀胱ヘルニアに対し、腹腔鏡下に修復した1例:日本ヘルニア学会誌2016
  5. TAPP法で修復した巨大鼠径ヘルニアの3例:日本臨床外科学会雑誌2017

全国学会での発表

  1. 当院におけるTAPP導入の実際: 第12回日本ヘルニア学会学術集会 2014年
  2. TAPP導入初年度での、鼠径ヘルニア手術における術式選択:第13回日本ヘルニア学会学術集会 2015年
  3. TAPPでの腹膜閉鎖困難例に対する手技の工夫:第13回日本ヘルニア学会学術集会 2015年
  4. 腹腔鏡下修復術が有用であったスピーゲルヘルニアの1例:第13回日本ヘルニア学会学術集会 2015年
  5. 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術TAPPの標準化を目指して―再発ゼロを目指した十分な剥離範囲:第28回日本内視鏡外科学会総会 2015年
  6. 困難症例に対するTAPP-再発を繰り返した膀胱ヘルニアの経験:第28回日本内視鏡外科学会総会 2015年
  7. 成人女性鼠径部ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術の有用性:第116回日本外科学会定期学術集会 2016年
  8. TAPP法の困難症例:第14回日本ヘルニア学会学術集会 2016年
  9. 罹患期間の長い日本ヘルニア学会分類I-3型症例に対するTAPP法のピットフォールと対策:第14回日本ヘルニア学会学術集会 2016年
  10. 私のこだわりの手術手技(腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術 TAPP):第78回日本臨床外科学会総会2016年
  11. 腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術は限定条件下で標準術式となり得る:第29回日本内視鏡外科学会総会 2016年
  12. 出血させない腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP):第29回日本内視鏡外科学会総会 2016年
  13. 腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の適応を考える上での、JHSガイドラインの問題点と課題:第25回日本ヘルニア学会学術集会 2017年
  14. 巨大鼠径ヘルニアに対してTAPP法を行った3例:第25回日本ヘルニア学会学術集会 2017年
  15. TAPP法後に再発をきたした3症例:第25回日本ヘルニア学会学術集会 2017年
  16. 腸閉塞既往のある、再発鼠径ヘルニアに対するTAPP法の経験:第25回日本ヘルニア学会学術集会 2017年
  17. 罹患期間の長い陰嚢型外鼠径ヘルニアに対する,安全なTAPP法手技:第72回日本消化器外科学会総会 2017年
  18. TAPP法後再発症例のBefore/After:第2回ラパヘルエキスパートミーティング 2017年
  19. Transabdominal preperitoneal repair is useful for giant inguinal hernia:21st Asian Congress of Surgery,2017
  20. 腹膜前修復法後再発鼠径ヘルニアに対するTAPP法は是か非か:第79回日本臨床外科学会総会 2017年
  21. TAPP法後再発鼠径ヘルニア症例から考える、再発を防ぐために必要なこと:第30回日本内視鏡外科学会総会 2017年

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